ご挨拶
校長 西元 正史
野山には薄桃や黄色の花が咲きほこり、春の華やぎが増してきました。
本年度も西部小学校で勤めさせていたただくことに大きな喜びを感じます。
地域の中の学校としての役割を果たすことができるよう、いっそう身を引き締めて努めて参ります。
419名の大切な子供たちをお預かりするにあたり、そして子供たちが出しかけたよい芽を摘むことのないよう伸ばしてやるために、肝に銘じたいことがあります。
それは「親切の不親切。不親切の親切」を念頭において子供と接するということです。こんなエピソードがあります。ある1年生の子供が、先生に向かって自分の母親のやさしさを自慢しました。その理由を尋ねると、「だってお母さんは、のどが乾いたら水筒のふたを開け、コップにお茶を入れて飲ましてくれる」と答えたそうです。果たして、このお母さんのやさしさは本物と言えるでしょうか?必要以上に子供の世話を焼き、親切にしてやることが、かえって子供の自主性を阻害していることはないでしょうか?
私たち教師にも同じことが当てはまります。子供の力でできる領域まで立ち入って教えたり手を貸したりすることで、結果として子供の意欲や主体性を損なうことのないよう、ときには「不親切の親切」の言葉を思い起こし、子供の力を信じて見守ることも大切にしていきたいと思っています。
本年度も地域や保護者の皆様の温かいお力添えを賜りますよう、よろしくお願いいたします。